先日、母に店番をお願いして東京へ行ってきました。
午前10時。まずは、渋谷タワーレコード。期間限定でオープンしているパイド・パイパー・ハウスに再訪し、新たにCDを購入。
次に今回の目的のひとつ「柳本浩市展 “アーキヴィスト ー 柳本さん が残してくれたもの”」を観るために、自由が丘の six factory へと向かいました。
わたしが柳本さんの存在を初めて知ったのは、いまから20年ほど前のこと、ある雑誌のインテリア特集のなかでした。
その時は、あまり大きくない(と思われた)ワンルームにヴァーナー・パントンや1970年代のプラスティックでできた家具が所狭しと並べられていて、その量の多さに圧倒された記憶があります。
それから数年後、部屋の雰囲気はがらりと変わっていました(これまた雑誌のなかで)。そこにあったのは、アレキサンダー・ジラルドのファブリック、タピオ・ヴィルカラのテーブル、ダミアン・ハーストの作品など。
おそらく当時、モダン・デザインと現代アートをそのような組み合わせでミックス(驚くべき自宅コレクション!)する、特異な編集感覚を持つ人は柳本さんのほか日本にいなかったのではないかと思われます。
昨年、亡くなられたと知ったときはとても驚きました。今回の展示では、故 柳本浩一さんの様々な蒐集品の一部をテーマごとに分類されたかたちで拝見することができます(会期は、来月6月4日(日)までですので、お早めに)。
謹んで柳本さんのご冥福をお祈りいたします。
そして自由が丘をあとにし、昼食を挟んで、神宮前のワタリウム美術館「坂本龍一 | 設置音楽展」に足を運びました。
この展覧会は、坂本さんの8年ぶりの新作『async』の世界観をインスタレーションによって表現したものです。写真は、今回のアルバムのインスピレーションになった資料やメモなど。そこには、中谷宇吉郎、アンドレイ・タルコフスキー、P・K・ディックなどの作品も。
ムジークエレクトロニクガイサイン製のスピーカーによる5.1chサラウンドミックスで聴く『async』は、これまでに経験したことのない高解像度の音響(作品)に包まれる不思議な体験でした。
最後は、東京駅近くに戻り、ブックデザイナーの日下潤一さんご夫妻と夕食をご一緒させていただきました。日下さんがデザインを手がけられた「書だ!石川九楊展」のポスターなどを受け取り、無事帰宅。
7月は、この展覧会を鑑賞する目的で東京旅の計画を立てたいと思います。
☝︎こちらは、Umwelt 店内にてご覧いただけるポスターです。
本日より「書だ!石川九楊展」のチラシ、全4パターンを店内にてお渡ししております。