Umwelt

Textiles & Objects

repair stairs

年月を経た木の質感にどんな素材を継ぎ足せばよいのか、思案しています。

高さのある床を取り除いたので、最初から付いていた階段の長さが、ロフト部分に少し足りなくなりました。

解決方法は、コンクリートの台を作って固めてしまうとか、新しい木を継ぐとか。。。

今回の買い付けの旅で、デンマークのお店にも手直しされた古い階段を見掛けました。
よく見るとわかるのですが、奥の手摺には手前のような装飾がなくアクリルが貼ってあります。さらに…
お店の方に伺うと、この階段はイギリスの蚤の市で購入されたそうなのですが、高さが足りなかったために新しい木材で継ぎ足しているとのこと。
階段の裏側には解体後に再構築するために鉛筆で一段ずつ番号が書かれていて、それも残したままにしているの、と店員さんが番号を指差しながら教えてくれました。
わたしにとって新鮮だったのは、古い階段をいったん解体してイギリスからデンマークまで運んだ上で、アクリルや新しい木を使って修復し、それをそのまま見せていたことです。
そして何よりも、この階段がお店の中央部分に使われていたのが、とても象徴的でした。
このお店はわりと最近できたらしいのですが、7年ぶりに訪れたデンマークで、またこんな面白い刺激を受けるとは!
もちろん、アクリルという素材の選択は、おそらくその透明性にあるとはいえ、木や鉄とは異なった合成樹脂なので、古いものに組み合わせるというその自由な発想に驚かされます。
古い木の色に合わせて白木に敢えて色を塗ったりしないところも、わたしは好きです。