山形在住の大滝 郁美さん(itori)による手織りの麻ハンカチ、新しく ´Vår 春´ が届いています。
Handwoven handkerchiefs by Ms.Otaki Ikumi in Yamagata prefecture, She has designed and woven this special moment of spring with fine linen thread.
お手紙にあったハンカチについての解説をどうぞ。

✒️グレー×ライトブルーは、氷や雪解けのイメージで作りました。
東北の冬は長く、特に日本海側の方だと晴れ間も少なく暗いグレーの空模様が続くのですが、春が近づくと、時折明るく日が出てくることも増えてきます。日が差しては陰ったり、その繰り返しのような不安定な気候でも、暖かな束の間の日差しを感じられると、春へ向かう嬉しい気持ちで心が満たされます。
まだ冬のピリッとした冷たさがある中で、一瞬でも心も体もほぐれるような日があることで、長く暗い冬を乗り越える力をもらえるような気がします。
デザインとしては、大きなチェック(ライトブルー、グレー、ホワイト)の中にイエローで細い線を入れて光を表現しているのですが、イエローの線の位置をチェックの中心からあえてずらして入れました。
個人的には、季節の進み方と自分の感覚のズレのようなものを感じる事が多く、すべてシンメトリーにデザインすることに違和感を覚えたので、チェックの位置をずらしてみました(ほとんど伝わらないと思うので、あえて説明するのもどうかな、、と思いましたが)。

クリーム×ピンクのチェックは、ライトブルーの方から少し季節が進んで、桜が咲く直前のような空気感をデザインしました。
はっきりと春になりきらない、けれどもう春はすぐそこだなと感じるような、明るくてふわふわした空気です。まだ輪郭のないぼんやりした春の気配を感じてくる頃。日本も広いのですでに春が訪れている地方も多 いと思いますが、東北はもう少しでこんな感じです。 暖かい日差しが冬の疲れを癒してくれるように、色で楽しさを表してみました。 お出かけのお供に持ち歩いていただきたいです🖊️

itori らしい透明感あふれる色彩の組み合わせに、お店に並べた直後からご来店の方が次々と手に取ってくださり、いつにも増してご好評いただいております。
ハンカチとしてだけでなく、生活空間を彩るテキスタイルと新しくとらえると、より自由にお使いいただけるかと思います。
わたしは今回、大滝さんのお手紙にあった「季節の進み方と自分の感覚のズレのようなものを感じる事が多く、すべてシンメトリーにデザインすることに違和感を覚えたので、チェックの位置をずらしてみました」の部分にとても興味を覚えました。
すでにグレー×ライトブルーをお求めくださったお客さまは手元でお確かめくださいませ 👀