織姫の日記
2024年7月7日(日)🌞💫
待ちに待った七夕、暗くなってから彦星さんと会えました。
エストニア出身の彦星さん、普段は煙突掃除をしています。「屋根にのぼると、空に近づいた気がする。だから煙突掃除の仕事がすきなんだ」
そう、彼は天体と、あと本を読むこともとってもすきなので、お店の本棚で見つけておいた星座の本を一緒に眺めました。
「このデューラーの星図、ぼくみたいにシルクハットをかぶったプトレマイオスが描かれているのが、ユニークだよね」と、彦星さんは右上の方を指して言いました。わたしはまあるい中の不思議な動物たちに夢中で、そう聞いてようやく人も描かれていることに気づきました。デューラーさんはとっても絵が上手なむかしの絵描きさんで、プトレマイオスさんは、むかしむかしの学者さんなのだそうです。「星座の基礎をつくったのがプトレマイオスだから、実はぼくたちの名付け親なんだよ」もうびっくりです。
彦星さんにもわたしにも、ほんとうの名前があることを初めて知りました。
それから「そういえば、ここの店名ウンベルトのもとになった本を書いたユクスキュルは、ぼくとおなじエストニア出身の生物学者だよ」と得意げに教えてくれました。『それ、知ってる』って思ったけど、声には出しませんでした。
物知りな彦星さんがだいすきです。また来年も会えますように。