Umwelt

Textiles & Objects

La Pliocena Marbordo

織姫の日記

2024年7月29日(月)🌞

この数日、おやつの時間にお会いしていたカラメルクッキーのオジロワシさんとお別れする日がついにやってきました。

最初に会ったとき、オジロワシさんは言いました。「わたしたちは北海道で生まれ育ちました。それから東京という場所で羽を休めているとき、親切な方と出会い、ここに連れてきてもらいました。ちょっと暑くて、尾のホワイトチョコレートが溶けたかもしれませんが、どうぞご心配なく」

東京が日本の首都で、人がいっぱいいるというお話は店主さんから以前聞いたことがあります。オジロワシさんもたくさんの人を見たのかしら。それにしてもたくさんの人に羽を踏まれたり、けがをしなくてよかったと思いました。

ところで、オジロワシさんの生まれ育った北海道ってどこなのでしょう。店主さんにたずねると、「日本でいちばん北にあるとっても広い場所よ。まだ行ったことがないからよく知らないのだけど、訪れたい場所はいくつもあるわ」と天窓のほうを見上げながら答えてくれました。

そうです、オジロワシさんはわたしと同じように、北の方からやってきたのでした。北の空高くは空気がからりとして、さぞかし気持ちよいことでしょう。羽ばたくのにはもってこいです。

こんなにもぎらぎらと太陽が輝く暑い場所では、チョコレートが溶けるのも無理はありません。でもそのかわり、といっていいのか分からないけれど、一羽たりとも翼が折れたり欠けたりしていなくて、小さくてもぽりっぽりっとかみごたえはしっかりです。強くてカラメルの風味豊かで、とってもおいしいと思いました。

北の方の空気や風を思い出させてくれて、どうもありがとう、オジロワシさん。ごちそうさまでした。

今日もよい一日でした。