今回の旅のはじまり、オランダで見つけた耳付の陶器。ケルト文様が施されています。
ふいに、ケルズの書を見るために以前訪れた、ダブリンにあるトリニティ・カレッジ図書館の光景がよみがえりました。
旅を繰り返していると、さまざまな記憶が折り重なってくるのを実感します。そして何かを見たり手にした瞬間、過去の光景とそのときの身体感覚(空間、光、匂い、音、温度など)が、まるで本のページを開いたように思い出されることがあります。
そう考えながら改めてお店を見渡すと、ウンベルトはわたしの旅の記録を重層的に積み重ねながら存在していると思いました。お客さまにとっても何かしらの記憶とつながったり、ここではないどこかへ行けるような場所になればいいなと願っています。