Umwelt

Textiles & Objects

EARTH STATIONS by AMDL CIRCLE

イタリアを代表する建築家 ミケーレ・デ・ルッキ率いる建築スタジオ AMDL CIRCLE によるリサーチプロジェクト「EARTH STATIONS」が現在、デザイン・クリエイティブセンター神戸にて開催中です。

From 16th July the special exhibition “EARTH STATIONS by AMDL CIRCLE” is being held that features new architectural typology at Design and Creative Center Kobe (KIITO).
AMDL CIRCLE is a creative interdisciplinary studio known for its humane architecture and design. It is presided over by Michele de Lucchi, one of leading architects and designers, and is headquartered in Milan, Italy.

デザイン・クリエイティブセンター神戸、愛称がKIITO(キイト)なのは、かつて生糸の検査場だった場所だったからです(おそらく)。

「EARTH STATIONS」は、次世代の建築につながる橋渡しとなるようにと提示されているリサーチ・プロジェクトです。生物学や生態学、心理学など、さまざまな分野と協働し、総合的に形作られた建築のかたちとコンセプトについての解説、模型、スケッチなどが展示されています。

また、ミケーレさんがデザインされた比較的新しいプロダクトと家具もいくつか見ることができます。

この展示にあわせて、ミケーレ・デ・ルッキさんが来日され、建築家 藤本壮介さんとのトークセッションがありました。

わたしの席から見たミケーレさん、お隣はイタリア語の通訳さん(とっても穏やかな語り口調が印象的でした)

10年ぶりに再会されたというおふたり。それぞれがいま取り組まれている大きな建築プロジェクトには偶然にも「円環」が取り入れられているので、ミケーレさんは「ソウ(藤本壮介さん)と共鳴している」とおっしゃっていました。

AMDLが提案する「円環」はつながりや循環、インタラクション。「人が歩く行為」や「アリの社会」についてのウィットとユーモアに富んだお話が興味深かったです。また、木という素材の可能性や重要性について触れられていました。

本邦初公開となったサテライトステーションは、建造物もHumus(腐葉土)のような養分となり、そこからまた新しい建築が芽吹けばいいという思いを込めて考えられているそうです Ⓜ︎ 🎶🍃

実は2020年に開催予定だった企画展とトークセッションでしたが、新型コロナ感染拡大のために度々延期となり、ミケーレさんの来日もいつになるのだろうかとずっと気にかかっていました。今回、本来考えられていた形式での開催がようやくかない、とてもうれしく拝見しました。

トークセッションの前日、ミケーレさんは瑠璃光院に足を運ばれたそうです。いまの季節、青紅葉がそれはそれは美しいだろうなと思いました。

デザイン・クリエイティブセンター神戸での展示は8月7日(日)までと短い期間ですので、どうぞお気をつけください。