Umwelt

Textiles & Objects

Something Wild

すこし色褪せた木彫りのにわとりと卵。そして1800年代末のワイングラスなどなど。

古い( 下段奥の )ワイングラスの素朴なかたちと風合いは、どんな飲み物とも相性がよいので、以前から家でも愛用しています。

個体差がありますので、ひとつひとつ触れて見比べて、このみを見つけていただくのも面白いのでは。

New arrivals: Swedish handmade wooden doll, birds and old glasses. Totally, my favourites 🎀

ただひとつ今回の旅で残念だったのは、スウェーデンで見つけた古いレーマー杯( ワイングラスの原型 )を大切に梱包して送ったつもりが、開けてみると割れていたことです。

でも気を取り直して、花器に見立てることにしました( そしていま、お店の床の間に飾っています )。以前扱ったことのあるタイプは、下部がコイル状の典型的なレーマー杯でしたが、こちらはそうではありません。

Broken old Rummer with Rivina humbles in Umwelt
このことに触発されて。
ふいに、ジョナサン・デミ監督作品『サムシング・ワイルド』(1986)が頭に浮かび、久しぶりに観ることに。強引な手段によって、生真面目な主人公の精神が揺さぶられてゆくプロセスは、改めてデヴィッド・フィンチャー監督の『ファイト・クラブ』(1999)を先取りしているように思えました。
『サムシング・ワイルド』を撮る2年前に、ジョナサン・デミは( 以前このブログでも紹介した )トーキング・ヘッズの『ストップ・メイキング・センス』を監督しています。
そして1991年の『羊たちの沈黙』で、広く一般に知られることとなりました。
そのなかに登場するアンソニー・ホプキンス演じる元精神科医の殺人鬼( バッハ『ゴルトベルク変奏曲』を愛聴する )ハンニバル・レクターは、わたしたちに強烈な印象を刻み込んだと言えるでしょう。

この感覚をひとことで例えるならば、「恐怖と美しさ」でしょうか( わたしは何度見てもはらはらどきどきしますので、視聴の際はくれぐれもお気をつけくださいませ )!

他方で、1969年の LA を描いたクエンティン・タランティーノによる現在公開中の映画『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』には、ほんの数分しかチャールズ・マンソン( カルト集団の指導者 )は登場しないし、マンソン・ファミリーも臆病者の集まりでしかありません( 実際、そうだったのでしょう )。

それでも( 史実としての )あの忌まわしい出来事は起こったのです。そこに「リック・ダルトン( レオナルド・ディカプリオ )とクリフ・ブース( ブラッド・ピット )の架空のコンビ」がどう絡んでくるのか。タランティーノらしい「ぶっ飛び具合」が好きな方には、見ものだと思います。

ところで、マンソン・ファミリーにたまたま標的にされるシャロン・テート役のマーゴット・ロビーは、別の映画でフィギュアスケート選手のトーニャ・ハーディングを演じていました。美しい( けれど内面までは掘り下げられることはなかった )シャロンとは対照的に、トーニャは猛烈な役柄だったので、これが同じ人物であるとは到底思えませんでした 👀 クレイグ・ガレスピー監督『 アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』、まだご覧になっていない方は DVD でぜひ。

なんだかとりとめのない文章になってしまいました。

最後に『サムシング・ワイルド』のなかで、同窓会バンドとして登場するザ・フィーリーズはデヴィッド・ボウイの『フェイム』を演奏  🎸

 

ウエイトレスとしてシスター・キャロルがさりげなく登場し、そのままエンディング・ロールへ