昨日は休日を利用して、母とお出かけ。
伊丹市立美術館・伊丹市立工芸センターで開催中の展覧会『ルート・ブリュック 蝶の軌跡 RUT BRYK: Touch of a Butterfly』と併設されている柿衛文庫の秋季特別展『蕪村の手紙 Buson’s letter』を鑑賞してきました( 柿衞文庫は写真撮影不可です)。
I visited to Itami City Museum of Art for two exhibitions with my mother yesterday. ‘RUT BRYK: Touch of a Butterfly’ and ‘Buson’s letter’.
ルート・ブリュックの作品は、大阪の東洋陶磁美術館で今月14日(月・祝)まで開かれている『フィンランド陶芸』展のなかでも大きく扱われていますが、ここまで大規模に彼女の作品のみが日本国内で展示されたことはありませんでした。
没後20年にあたる今年、偉業を振り返るこの企画展を日本で見ることができて、とてもうれしいです。
We enjoy about 200 pieces of Rut’s work, including drawing and textiles. Her quite dedicate and poetic style will evoke our individual memories.
詩的で物語性のある彼女の作品群は、わたしたちそれぞれが持つ個人的な記憶を呼び覚ましてくれるように感じました。
そしてまた、色彩の豊かさだけでなく、釉薬のかかっているところとそうでないところとの対比が作品の面白さに大きく関わっていることが分かり、緻密に考えられた制作だと改めて感動しました。ガラス張りではなく直に作品を鑑賞できた展示環境のおかげだと思います。
☝︎こちらはルート・ブリュックが残した陶タイルを長女のマーリア・ヴィルカラが並べて茶箱の上に展示した作品の一部。庭に面した場所に設置されていたので自然光で見られます。時間やお天気によってまたちがった印象を受けるのだろうな。
伊丹市立美術館・伊丹市立工芸センターと柿衞文庫は「みやのまえ文化の郷」という複合施設のなかにあります。敷地内には回遊式の庭園がつくられ、ほかにも江戸時代に建てられた町家や酒蔵を見学できるようになっていたりして、伊丹の歴史に触れながらゆっくりと過ごすことができました。
Maaria Wirkkala “Mind mozaic fragments from Rut Bryk’s journey” (a part)
いっしょに行った母の趣味は書道なので、蕪村の作品にもとても感銘を受けた様子でした。
わたしは京都・北村美術館の所蔵品である蕪村の双幅のことを思い返して母に熱く話してしまいました( 現在開催中の秋季茶道具取合展「令和の秋」で展示されてます )。
伊丹市立美術館・伊丹市立工芸センターでの『ルート・ブリュック 蝶の軌跡 RUT BRYK: Touch of a Butterfly』展は、10月20日(日)まで。その後( 翌春以降 )、岐阜県現代陶芸美術館、そして久留米市美術館へと巡回するようです。