Umwelt

Textiles & Objects

Ritornello from Yamagata vol.6

itori  大滝郁美さんから新しい手織りの麻ハンカチが届きました。
今回のテーマは夏の一日、朝・昼・夜の3種類を織っていただきました。

こちらは、夏の昼です、京都御苑にて。

同封されていた大滝さんのお手紙を紹介します。



私の思う夏の朝は、涼しく気持ちのいい風のイメージです。蝉が鳴き始め、緑色も 一段と濃く、太陽の光にまぶしく照らされているその色を表現しました。


それから夏の昼は、太陽がぎらぎらとまぶしく、目に飛び込んでくるものが全て黄色味を帯びたように見えます。最近はとても暑いですが、湿気のない暑さが理想なので、その願いも込めてなるべくパキッと、カラッとしたイメージで作ってみました。


そして夏の夜は、暗くなっても地平線にはまだ薄明かりが残って、完全に真っ暗にはならないというスウェーデンで見た夜のイメージにしました。スウェーデンほどではないですが、日本の夏の夜もそのような景色が見られると思います。限りなく濃紺だけれども少し明るい色を使ってみました。枕草子にもあるように、夏の夜はとても趣がありますよね。

彼女の言葉を読みつつ眺める布は、そこに風景さえ浮かんでくるような気がして、ぼんやりといつまでも見ていたくなります。独特の透明感を放つ itori の夏のハンカチにどうぞ触れてください。


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