フィンランド・ARABIA窯やスウェーデン・Rörstrand窯でつくられた、民族衣装をまとう人々の小さな陶磁器たち。

小さなマグカップには民族の異なる4人が丁寧に描かれています。
小皿は民族衣装 Gákti をまとうサーミ(Same/Sápmi/Saamelainen) がひとりずつ。こちらも手描きです。

⚠️ 記された Lappi という単語について
Lapland(ラップランド)やフィンランドの行政区画であるLappi県(Lapin maakunta)という地名自体は、現在も公式な地理的名称として使われています。ただし、地域全体を指す場合でもサーミの伝統的な文化圏としての土地を指す際はサプミ(Sápmi)やサーメ(Same)、サーミ(Sami)という言葉が世界的に用いられるようになっています。
この小皿がつくられた1960年代から70年代初めは、悪意の有無にかかわらず、フィンランドやスウェーデン、ノルウェー北部の地域・民族・文化を指す一般的な言葉として Lappi (またはLapp)がまだ日常的・商業的に広く使われていた一方、サーミの若者や知識人を中心に政治的・文化的権利を主張する運動が活発になった時期でもあります。
Lappi はあくまで外部の人間が名付けた言葉で、サーミの人々が自ら選んだものではありませんでした(侮蔑的なニュアンスを含んだ歴史があるのも事実です)。このあたりはスウェーデン映画『サーミの血』(原題 Sameblod)にも描かれていますので、もしどこかで機会があればご覧ください。
実はこの小皿を見つけたのはかなり前のことでした。とにかくかわいらしいけれど、Lappi についてその頃はなんとなくタブーな気がしてどう扱えばよいか分からず、ずっと棚の奥にしまっていました。時間をかけてある程度理解し、説明もできるようになりましたので、いまようやく棚から取り出したところです。
手に触れてご覧いただければ幸いです。