Umwelt

Textiles & Objects

Jeg elsker Danmark

わたしは以前テキスタイルの勉強をしていたことがあるのですが、その関係でデンマークの学校に留学する機会を得ました。もう八年も前のことです。
とても田舎にあったので、日本人の生徒は誰もいませんでした(しばらくしてからわかったのですが、隣の学校にもう一人日本人の女の子が留学していました。このブログでも紹介したことのある、フランス人の彼と結婚して、現在はパリに住んでいる手芸好きの彼女です)。
そこは美術や手工芸に関する教師になるための専門的な技術者を育てるところで、そのなかにテキスタイルコースはあります。

職業専門学校を卒業したばかりの女の子もいれば、ノルウェーからの留学生もいたり、生徒でありながら別のコースでは講師をしている年配の方もいたりと、年齢も経歴も変化に富み、たくさんの刺激をもらいました。

特に親しくなったのがマヤでした。とにかくお世話を焼いてくださったというのが正直なところかもしれません。彼女は、長年英語の教師をしていたのですが、自分のやりたいことを優先するために退職し、テキスタイルを学んでいました。

彼女はわたしのつくるものに興味を持ち、別の友人に紹介してくれたり、また頻繁に自宅に招いて、手料理を振る舞ってくれるのでした。

帰国してからも連絡を取り合っていたのですが、パソコンが壊れたり、引っ越し好きのマヤが何度も家を移っていたこともあって、何年かは音信不通になっていました。

心の片隅で気になりつつ暮らしていたある日、マヤの友だちに手紙を託そうと思いたち、デンマークにいるひとりの友人に手紙を送ることにしました。その人はマヤとちがって、きっと同じところにずっと住み続けているだろうという気がしていたからです。

しばらくして、ふたりから相次いで返事が届き、彼女たちもわたしのことを気にかけていてくれたと知り、とても嬉しく思いました。

それからはまた、お互いに近況を報告するようになり、デンマークからは娘が結婚したとか孫が生まれたとか、イギリス旅行してきたとか、楽しく暮らしている様子が目に浮かぶ手紙やメールがいつも届くのです。

今回の買付けができたのも、すべてマヤたちのおかげです。

写真はマヤと一緒にデンマークを横断中の旅のひとコマです。

Mange tak for alle!